【NVMe PCIe4.0(x4)】Gen4 SSD CFD「PG3VNF」シリーズをレビュー【CSSD-M2B2TPG3VNF】

先日、Amazonでポチった電源やグラフィックボードで有名な玄人志向ブランドを展開するCFD社のNVMe接続Gen4 SSD「PG3VNF」シリーズの2TB「CSSD-M2B2TPG3VNF(メーカー製品ページ)」が届いたので商品レビューとベンチマークを使用した旧世代Gen3のNVMe接続SSDとの比較をしていきたいと思います。

Gen4SSDのパフォーマンスを最大限に発揮する為、検証に使用する環境は第三世代RyzenCPU(Ryzen3000番台)とX570チップセット搭載マザーボードとなります。

次世代規格PCIe4.0(Gen4)SSDについて

PCIe4.0x4(Gen4)SSDは今までのPCIe3.0x4(Gen3)SSDのデータ帯域幅が2倍になり、より高速なデータ通信を可能にした通信規格です。

執筆時点では第三世代(3000番台)のAMD Ryzen CPUとX570チップセット、もしくはTRX40チップセット搭載のマザーボードでのみサポートされています。

ただし、PCIe4.0x4(Gen4)SSDには下位互換性があるので、PCIe4.0x4(Gen4)に対応していないマザーボードで使用した場合でもPCIe3.0x4(Gen3)として速度はやや落ちるものの正常に動作します。

今回、検証に使用した環境は以下の通りです。

環境

MOTHER:ASUS X570 PRIME PRO/CSM(メーカー製品ページ)

CPU:AMD Ryzen9 3950X(メーカー製品ページ)

GPU:GALAKURO GK-RTX2080Ti-HOF 10th AE (メーカー製品ページ)

MEMORY:G.Skill Trident Z Royal F4-3600C16Q-32GTRSU(8GB*4) (メーカー製品ページ)

POWER:Corsair RM850x White 850W(メーカー製品ページ)

SSDのベンチマークソフトには定番中の定番「CrystalDiskMark7.0」を使用します。

CSSD-M2B2TPG3VNFレビュー

CSSD-M2B2TPG3VNFパッケージ

今回、私が購入したのはCFD社のPCIe4.0対応のNVMe接続Gen4 SSD「PG3VNF」シリーズの2TBモデルです。

現在、販売されているPCIe4.0接続対応のGen4SSDは今回私が購入したCFD社の「PG3VNF」シリーズの他にもCorsair社の「Gen4 PCIe MP600」シリーズやGIGABYTE社の「AORUS NVMe Gen4 SSD」シリーズがありますが、第一陣のGen4SSDという事もありどれもRead5000MB/s・Write4400MB/s(パッケージ表記速度では多少の前後有り)と性能は似たり寄ったりです。

現に、これら3社のGen4SSDは

コントローラー:Phison PS5016-E16

NANDフラッシュ:東芝(キオクシア)製「BiCS4( 96層 3D TLC NAND )」

と主要内臓チップが全て同一の物となっています。

そしたら何が違うのかと言うと主に値段とヒートシンク付属の有無、またはその形状です。

値段は執筆時点でCorsair<CFD<GIGABYTE とCorsair製が最も安く、ヒートシンクの有無についてはCorsairとGIGABYTEには付属し、今回に購入したCFD製には付属無しとなっています。

それぞれの外観はこんな感じ。

CFD「PG3VNF」シリーズ(メーカー製品ページ)
Corsair「MP600」シリーズ(メーカー製品ページ)
GIGABYTE「AORUS Gen4 SSD」シリーズ(メーカー製品ページ)

どう見てもCFDが一番しょぼいです。本当にありがとうございました。

ぱっと見高級感のあるGIGABYTEのAORUSシリーズか安くてヒートシンクまで付いてるCorsairのMP600シリーズが良さそうに見えますが、これらヒートシンク付属モデルには基本的に付属ヒートシンクを外しての使用は保証対象外(MP600はヒートシンクを外しても保証が外れないとの噂)になるというデメリットもあります。

Gen4 SSDが最大のパフォーマンスを発揮できるX570チップセット搭載のマザーボードには大半のM.2スロットに専用のヒートシンクが備わっています。

当然ながら、SSDに付属のヒートシンクを着用したままではマザーボード専用のヒートシンクは使用出来ません。それどころかX570Taichiの様なチップセットヒートシンクとM.2スロットのヒートシンクが一体となっているタイプでは事実上、SSD側のヒートシンクをばらさなければ取り付けする事すら不可能となります。

なので、マザーボード上のM.2スロットに接続するタイプのSSDを購入する際はこういった付属ヒートシンクの有無・形状を確認したうえで自分の利用環境に合った物を購入する必要があります。(保証なんていらねーよという方はその限りではありません。)

私は元々所持していた「CRYORIG M.2 NVMe SSD用ヒートシンク Frostbit」を利用する予定だったのでヒートシンクの付属しないCFD社のGen4SSDを購入した訳です。

CRYORIG M.2 NVMe SSD用ヒートシンク Frostbit(メーカー製品ページ)
注意

当記事で紹介しているGen4SSDは全て超高速通信の高発熱モデルです。

ヒートシンクの付属しないCFD販売社の「PG3VNF」シリーズであってもヒートシンク無しでの使用は推奨されていません。

必ずマザーボード付属、もしくは別途M.2SSD用のヒートシンクを装着のうえ利用するようにしてください。

CSSD-M2B2TPG3VNF開封

CSSD-M2B2TPG3VNFパッケージ開封後

パッケージは正直かっこよくはないですね・・。

シンプルで小さ目なパッケージを開けて出てきたのは本体であるSSDのみでした。

特に説明書等の付属品はありません。

保証書はパッケージ裏面が保証書にあたります。

CSSD-M2B2TPG3VNFの性能

早速PCへ組み込んでCrystalDiskMark7.0でGen4SSDの性能を見ていきます。

今回は比較の為に元々PCに組み込まれていたコスパ良好なシリコンパワー社のM.2SSD「 P34A80シリーズ PCIe3.0×4 1TB NVMe1.3 SP001TBP34A80M28(メーカー製品ページ)」でも測定してみたいと思います。1TBが1,5000円以下(執筆時点)でカタログスペックRead3400MB /s、Write3000MB /sの超コスパ良好品です。

CFD Gen4 SSD
SP Gen3 SSD

結果はこの様になりました。このスコアは各条件下での読み書き速度をMB/sで示しています。あくまでベンチマーク上での話になりますが概ね1.5~2倍程度の性能差が出ています。

シリコンパワーのSSDの書き込み(Write)速度がカタログスペックよりも大幅に低いのは少し気になりますがそれでも十分に高速な数値なので目を瞑っておきます・・。

恐らくこんな数値を見ても大半の方はなんのこっちゃ分からないと思いますが、最近の一般的なPCに搭載されているであろうSATA接続SSDの数値はこの画像一番上の両数字が500MB/sくらいです。HDDになると100~200MB/sとなります。

旧世代のGen3SSDでもM.2のNVMe接続であれば超高速。Gen4は更に超高速となるというのが分かりますね。

体感速度は?

正直、ベンチの結果なんて一部の人間を除いてどうでもいいと思います。大切なのは「体感速度の変化」です。そしてその体感速度は数値通りに何倍、何十倍となるのかと言われれば決してそんな事はありません。

HDDからSATA接続SSD、SATA接続SSDからNVMe接続のSSDであれば確実に体感できるレベルの速度の変化がありますが、Gen3のM.2NVMe接続のSSDからGen4のSSDに変えたところで速度の違いは殆ど体感できないレベルです。

何故この様な事になるのかは私にもいまいち分かりませんが、NVMe接続のGen3 SSDの時点で十分に高速なので体感出来るスピードアップとしては頭打ちなんじゃないかなと・・・。

ゲームや動画エンコードにおいても体感による差は感じられませんでした。

コストパフォーマンスは?

発売当初はご祝儀価格で高額ではあったものの、執筆時点では同容量のGen3 NVMe接続のSSDと比べて約1万円程度の価格差となっています。

SSDの価格自体が全体的に下降気味であり、Gen3 NVMe接続のSSDと比べた時に体感速度はあまり変わらないので決してコスパが良いとは言えませんが、ウルトラハイエンドな割には「思ったより安いな」というのが正直な感想です。

個人的には仕事にも使うPCなので1万円の価格差で毎日5秒でも時間が短縮出来るのであればかなり安い買い物だなと思います。使おうと思えば5年間は保証内で使えますからね。

ただその辺りはそれぞれの考え方によると思うので”体感出来るレベルでの最高速”を手に入れたいだけであればGen3のNVMeで必要十分。

既に第三世代Ryzen(3000番台)+PCIe4.0x4(Gen4)をサポートしているマザーボードを持っていて、ベンチマークの結果やウルトラハイエンドに拘りたい人であればGen3NVMeSSDと比べても大した価格差では無いので思い切って最新規格のPCIe4.0(Gen4)SSDを買うのも悪くない選択だと思います。

まとめ

CSSD-M2B2TPG3VNFの良い所〇

〇ウルトラハイエンドな割には安い

〇最大Read:5GB/sで超高速

〇5年保証で安心

〇ヒートシンク付属無しなのでどんなマザーボードにも付けられる

〇PCIe3.0 Gen3と互換性有り(Gen3動作)

CSSD-M2B2TPG3VNFの良くない所×

×コストパフォーマンスは並

×NVMe Gen3 SSDと体感できる程の差は無し

×高発熱なのでヒートシンク必須

発売当初と比べるとかなり値下がりしましたが、まだGen4SSD自体の種類が少ないので、価格に関してはこれからもまだ下がるんじゃないかと勝手に予想しています。

今後はGen4が主流になり、Gen3SSDの価格ももっと落ちてくると思うので良い頃合いで自分の環境にあったものを買うと良いかも知れません。

特に現在、HDDやSATA接続のSSDを利用している人はGen4でもGen3でもNVMe接続のSSDに変えるだけで衝撃を受けると思います。

現行のGen4SSDが国内で3種しかなく、どれも似たり寄ったりなのでCSSD-M2B2TPG3VNF単体の評価となると難しいですが、個人的には2TBのNVMeSSDであればなんでも良かったので満足しています。最新規格で丁度値落ちした頃に買えたのでその辺りも運が良かったかな、と。

これからどんどん各メーカーからGen4SSDが出てくるはずなので性能差や価格にも注目ですね。

折角第三世代RyzenでGen4対応のマザー積んでるならGen4SSD。アリだと思います。

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